妊娠すると、ホルモン環境が変化する事により、睡眠にも変化が現れる。これは、野性の本能によるものだと考慮されている。妊娠初期に眠気が生じるのは、外敵からお腹の赤ちゃんを守る為に、眠って安静にする事で外出を敬遠していた名残だそうである。
逆に、出産が接近すると、眠りが浅く何回も目が覚めるようになってくるのだ。これは、お産を乗り切るためだと云われている。次に生じる陣痛で思いっきり力を出せるように、短い時間に深い眠りにつき、エネルギーを溜める訓練であるためである。また、赤ちゃんが誕生すると、授乳の為に、数時間おきにおきないといけない為、体が自然と準備をしているとも考慮されている。
では、具体的な睡眠の変化を観ていこう。
妊娠初期は、睡眠を誘発させる機能のある黄体ホルモン「プロゲステロン」が多量に分泌され、妊娠を安定させようとする。その為、1日中体がだるく実感し、眠気がつづくるのだ。
妊娠中期から後期は、 安定期に入り、少しずつプロゲステロンが減少していく為、眠気もなくなる。夜中の胎動で、おこされてしまう事もあるが、睡眠の質と量は落ち着いた状態である。
臨月は、お腹の赤ちゃんが激しく動作したり、膀胱が圧迫される為にトイレが近くなる等の理由もあるが、お産が接近すると、眠りを制御させる機能をもつ卵胞ホルモン「エストロゲン」が増大する為、寝つきが悪くなったり、何回も目が覚めたり、浅い眠りとなったりする。
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